ますかれーどホテルな話(前編)

※制限時間40分でブログを書いています。

 

大学の5年生になって、高校や中学のお友達よりも長い期間付き合いのあるお友達も数人いる感じになった。ただ、中学高校時代の3年と大学時代の4年は、客観的に見ると後者の方が長いのかもしれないが、主観的には前者の方が長いと感じている人が多い気がする。長いというよりも、よく覚えているといった方がより正確かもしれない。そのときの仲間と集まって、昔あんなことあったよなトークに花が咲いている雰囲気は、よく見るし、実際に見たことが無くてもドラマでの描写などで見たことがある人もいるかもしれない。

 

いや、むしろドラマなどを先に見て、大人になって久しぶりに会った相手にはこういうコミュニケーションをするものだと学んで、「懐かしい仲間」をみんなで演じあって、そういった共同作業、共通認識に支えられてあの雰囲気は成立しているのかもしれない*1

余談ではあるが、性的描写を含むコンテンツを見ること等によって形成される「女性はこころのどこかで強姦されたがっている」といった類の誤解をレイプ神話*2と呼ぶらしいという話を聞いたことがある。

私は昔の仲間で集まった時のやり取りで連呼される、「久しぶり」「懐かしい」がいまのところあまりピンときてなくて、その「懐かしい仲間達」の場面に参加する際は、演じているという感覚の方が強い状態で場に居させてもらっている。

 

先日、浪人時代の一年間同じ男子寮(通称ドーミー)で過ごしていた知人が仕事で北海道に来ていたので、ドーミーで一緒に過ごした人が召集されるということがあった。

中学高校の同窓会のお知らせも来ない私にその召集が回ってきたのも驚きではあるが、それ以上に北海道に仕事で来たドーミーメンバーがそんなに喋ったことのない男で、これはマルチ商法の匂い*3がする、と私は思った。

私の経験上、マルチ商法の勧誘ではちょっといいカフェレストランに連れて行ってもらえるうえに、そこの代金は奢ってもらえる確率が高いという認識なので、飯代金を浮かせるために参加した。マルチの場合、相手も(知ってか知らずにかは分からないが)私から搾取しようとしているので、そういう相手からご飯代をいただくくらいは全然心が痛まないようになった。(なってしまった。)

 

前もって指示された所定の場所に行くと、そこには主催の男はおろか、他のドーミーメンバーすらおらず、集合場所到着の連絡をしてから5分待ったぐらいで返信がきて、主催の男一人が現れて、彼の宿泊するホテルの部屋に案内された。

「約束したんだけど、まだだれも来てなくてね」と浪人時代あんまり喋ったことのなかった主催の男は馴れ馴れしくもいきなりため口をきいてきた。いつもなら、ちょっとひっかかってしまうところではあるが、不思議と嫌な感じはしなかったので、私もため口で「時間を軽視するような連中だから浪人したんだと思うよ」と返した。

 

マルチを逆手にとって飯が奢ってもらえると構えていた私は、財布を持参しておらず、おいしく食事するためにお腹も減らしてきたので、主催の彼が「他の人が来る前にコンビニでなんか各々好きな飲み物でも買ってこようか」と提案してきたときには、ちょっと拍子抜けしてしまった。一文無しの私は「時間に遅れてくる奴らが悪いから、罰としてあいつらになんか買わせてこよう」と提案し、金を持っていないことを告げずにそこを乗り切ろうとした。

 

40分経ってしまったのでここで中断。続きは明日書くかも。

 

※ドーミー時代聴いていたお気に入りの曲

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