大学からの白封筒 雨の日の督促状

※制限時間40分でブログを書いています。

 

よく見れば毎日何かしら事件は起きているので、その日に起こったことをそのまま書けばブログの内容として使えそうなものだが、一応自分以外の登場人物のプライバシーに配慮して書いているので、お友達にとってすごく重要なイベントに巻き込んでいただいた際には逆にちょっと書くことに困ったりする。

だが、その一日の大半の部分をごっそりそぎ落として、日常的な数秒の部分を切り取って1000字くらいに膨らませて書くことがブログをやるうえで重要な気がするので、今日は大学から図書返却の督促状が届いた話を書く。

 

本を借りたのは6月、返却期限は7月上旬。私は借りていたことを忘れていたわけではないが返却期限を1週間過ぎてしまった時点で、なんだか返しに行くのが面倒になってしまっていた。毎朝ランニングをする際に図書館の前を通るし、ときどきランニングのついでに研究室による際にはリュックを背負って走ることもあるので、そこに返却用の図書を入れるという手もあった。毎朝が返却のチャンスであったにも拘らず、まだ読み切っていないから明日にしよう、走り出してしまったけど本を取りに帰るのもめんどくさいから明日にしよう、何も持たずに歩きたい気分だから明日にしよう、とドンドンと先送りして*1、今日私の家のポストに大学から白い封筒が届いた。

 

督促状と書いてあるチェックボックスに力強いチェックが入れられており、図書館の方の圧を感じつつ、心の中で「忘れてたわけじゃないんです。ごめんなさいね」と言い訳をしながら封筒を開いた。中には返却していなかった本のタイトルが列挙してあり、認知していない未返却本が無いかじっくりと時間をかけてその表を読んだ。一応、未返却だと思っていた頭の中の借り本リストと符合したので少しだけ安堵の気持ちもあったものの、認知していようがいまいが借りたものを返していないという事実は変わらない。

 

返却日を3日過ぎた時点で延滞した日数分図書館で本を借りられなくなるルールがあるので、むこう一か月以上は大学の中央図書館から家に本を持ってこられなくなることは現時点で確定している。それを知りつつその現実から目を背けて過ごしてきたというのに現物で突然静かな怒りのお手紙が届き、思いの外ショックを受けていた。余談ではあるが、バイリンガルが自らの行動や思考をきちんとコントロールする能力が高いという説を支持する研究が色々あったらしいが、どの研究も再現性という点で怪しく、振り返ってみたらそのような説を支持するような科学的根拠はなさそうだと分かったという話を聞いたことがある*2。別に私はバイリンガルじゃないけど。

 

明日こそ絶対に本を返すぞと思いつつ手紙を封筒にそっと戻して、ゴミ箱の奥に白い封筒を優しくねじ込んだ。明日は燃えるゴミの日。

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