湯船にマキシマムtheチー牛パンチを叩き込んだ話

※タイマーがなくても制限時間40分でブログを書きます

 

誠実さを出会ったその場で示すというのは難しいことであると思うことがあった。

選挙カーで騒音を垂れ流しながら爆走する候補者に誰が誠実さを感じるだろうか。

全然関係ないが、選挙カー同様「俺だったら騒音をまき散らしても文句言われないよね」と図に乗っている石焼き芋もすごく嫌いだ。お芋だよっ!の「っ!」が絶妙に神経を逆なでる。

 

誠実さについて何か心理学からの豆知識を出せるからこの話題から始めたわけではないので、ムカついたきっかけとなった話についてはこれ以上掘らないが、怒りを鎮めるために帰宅後私は湯船に浸かった。

余談ではあるが、週に4から5回の頻度で1時間40℃の湯船に浸かること(温熱療法と呼ぶらしい)により、血圧が下がる効果が期待できるかもしれないといった話を聞いたことがある*1

こんなセコイことを期待して入ってるわけではなく、単純に好きなので、好きなことをして怒りを忘れようとお風呂に入った。一人でお風呂に入る際、私は照明を消して暗闇の中で歌をうたうと決めている。

今日歌ったのは、Billy Joelの「honesty」*2である。大学一年生の頃からたびたび歌っているこの曲は、誠実さを探すというのは盲目の状態でそれを求め歩くくらい難しいことだという冒頭から始まり、誰もが不誠実な世の中で君にだけは誠実でいてほしい的なことを言っている歌だと解釈して、その歌詞と歌いやすさを気に入って、ずっと風呂で歌っている。かつて先輩とのカラオケで歌ったらノーリアクションだったので、人前で二度と歌うつもりはないが、近隣住民の皆様にはおなじみの曲となってしまっているかもしれない。

 

しかし、歌詞も相まってか、お湯の熱さのせいか、余計に怒りがヒートアップしてきてこれをどうにか鎮めるには適当に運動をするのが良いと考えた*3。いつもの運動ではつまらないので、少し考えて、思い切り湯船をぶん殴ってみるというのはどうだろうかという発想を得た。というのも、最近少し物理のお勉強をしていて、水を素早くぶん殴ると結構硬さがあって痛いのではないかという期待があったためである*4。相手をぶん殴りたくなるという発想は、自身の弱さに対する自覚がないからだという発想の元、こんな水を殴るくらいで痛むような貧弱な肉体を持ちながら人様を殴りたくなるなんて傲慢だと身体に教え込むべく、瓦割の要領で湯船に向かって、全身全霊の正拳突きを放った。

水が弾ける。湯が波を立てて浴槽からこぼれる。手は痛いが我慢できないほどではない。黙ってやるから本気が出せないのだ*5と考えた私は、もう一度構えて神経を集中させて、腹筋に力を籠める。

Gyeaaaaayh!!!

セリフは決めていなかったので、適当に張れるだけの声を張ってお湯を殴る。

痛かった。が、それ以上に虚しくなってきた。

このお湯に向かった怒りの正拳突きは、あと4~5回は続けた。

毎日走っているので全然疲れはしなかったが、泣きそうなほど惨めになってきたので、ここらが限界であった。

 

その後私は洗濯機を回して、水を吸った洗濯物を袋に詰めて、それを仮想人体として疲れるまで殴り続けることで自身の肉体の貧弱さを知ったのちに、痛めた手でブログを打つことになるのだが、それはまた別の話。