真夜中に一人缶ジュースを持って右往左往する愚者の話

まえがき:

「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」という使い古されたフレーズがあるが、これを知っていてもなお経験にしか学べないのが愚者の悲しき性というもので、この状況を改善するべく色々と本をつまみ読みしたり、先駆者の話を聞いてそれを参考にしたりと努力はしているものの、そこで知識として得た失敗例をそのまま再現して初めてその知識が意味するところを少しだけ理解できた気になったりならなかったりである。

くどい言い回しをしたが、要するに色々と勉強をしたつもりにはなっていてもその知識が身になっていないことが多く、失敗が確定したときに「あ、これ進研ゼミで見たやつだ!」という状態によく陥る。

進研ゼミの漫画を例えに出したが、あれも問題に出会った際に過去に習ったやつだと思い出していて、どちらかというと賢者ムーブよりの例であると考えるのが適当であると思うが、細かい話には目をつむって読み飛ばしていってほしい。

 

本文:

九州大学発のベンチャー企業が開発した逆エナジードリンクなるジャンルの清涼飲料をご存じだろうか*1

私は脳学校メンバーが紹介してくれたことでこの商品を知り、愚者特有のとりあえず衝動買いを発動させ、12缶分のチルアウトを手に入れた。このドリンクの謳う効果としては、GABAをはじめとする成分で脳をリラックスさせるというもので、これによって創造性を発揮できるかも?という旨の記事に惹かれて購入に至った。飲んだ前後でどういった変化が起こるかを自分なりに記録しておきたいと思い、評価軸はあまり決めずにとりあえずドリンクを飲んで、その後に感じる変化っぽいものをリアルタイムでパソコンにメモしていった。

事前知識として、「GABAを経口投与したところでそのGABAが脳には到達しなそうではあるものの、どういう仕組みかは不明ながらリラクセーション効果を発揮する*2」という話はざっくりと知っていたが、他の成分がどういう効果のあるもので、飲み物を飲んだ後何分くらいまで効果が続くかもロクに勉強せずに記録を始めてしまったものだから、何をジュースの効果だとメモすればいいのか、いつまで記録をつければいいのかが全然分からず、なんとな~くでの記録となってしまった。

ヒトには不規則な情報からも意味を見出してしまう(例えば、天井の木目が人の顔にみえたりとか)避けがたい偏見があり*3、これを避けるためにも本当は事前に分かっていることは調べてから記録をしていくべきなのだが、今回のような何となくで付けたドリンクの効果に関する記録はこの意味がないものに意味を見出してしまう偏見にまみれている可能性が高く、ノイズの多い煩雑な感想文になってしまった。こういう偏見がヒトにはあるということ自体は知識として知っていて、以前にも似たような失敗をしてそのときにも勉強してから遊べばもっと面白かったのになと後悔したものであったが、またやってしまった。歴史から学ぶこともできず、経験からも学びきれていない愚者中の愚者な振る舞いである。

私はかいけつゾロリという絵本が好きで、真面目に不真面目を大切に生きてきたつもりであったのにこの体たらくである。

明日からまた学校が始まるが、残っている大学の課題に、その遊びのために勉強することをサボった自身への怒りをぶつけつつ、1人寒い部屋の中でお勉強に対する熱意を燃やし、結果的に全然チルアウト出来ないのであった。

 

あとがき:

今回は缶ジュースを飲んで記録をつけるという一人遊びの話を勉強に対する姿勢と絡めることで引き延ばした話で、実際にはそこまで深刻に捉えてはいません。しかし、不勉強を楽観視するのも、「学生」としてそれはそれでよくないと思うのでちゃんと経口投与後の体内動態など学部の勉強に関わる話などは、きちんと復習していこうと思います。(誰に対する宣言だろ)

遊びがエキサイトしたので無駄に熱い文章となってしまっている気がしないでもないが、北海道の気候を生かして無料で物理的にチルアウトしてから寝ようと思います。

明日からも頑張りましょう。